岩手・東和の薬剤師
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薬剤師調査団東和の武政さんパキスタンで救援活動
アフガン難民に医薬品を 〜汚れた飲料水 深刻な抗生物質不足〜


クエッタ近郊のチャマン難民キャンプで、井戸の水質調査をする調査団メンバーたち

 岩手、青森県の薬剤師有志で結成したアフガン難民対策薬剤師調査団に東和町安俵六ノ一四二ノ二、武政文彦さん(47)が参加。パキスタンの難民キャンプで二週間、医薬品の確保状況網査や飲料水の水質検査、井戸の掘削などの救援活動を行い、このほど帰国した。武政さんは「小児用の抗生物質が不足。飲み水は限られ、汚れている」と訴える。

 調査団には、本県から武政さん、青森県から隊長の町田容造さん(53)、鹿内豊一さん(55)、坂本賢さん(28)の薬剤師四人と東京都の久保田弘信カメラマンの計五人が参加した。一月中旬から今月初めにかけ、パキスタンの首都イスラマバードからペシャワルヘ陸路で、イスラマバードからクエッタヘは空路で往復した。
 調査団によると、難民キャンプには二百万人以上収容され、難民五千人当たり一人のパキスタン人医師が配置された医療テントがある。しかし衛生状態は良くない。呼吸器系の病気や感染症が多く、小児用の抗生物質が絶対的に不足しているという。

 アフガン、パキスタン北部は大干ばつで、夜は気温が氷点下まで冷え込む。井戸を抜き取り調査したが、亜硝酸性窒素や大腸菌などが検出されたところも多かった。
 薬の管理が悪く、テントに砂ぼこりが吹き込むなど改善点は多い。品質が良く安い日本の薬品が現地まで行き渡っていないのが現状だ。
武政さんは「旧ソ連時代からの難民とテロ以後の新たな難民がおり複雑。救援に当たって国連高等弁務官事務所と地元支援団体との調整が大変だった。第二次派遣隊への効果的な貢献方法を伝えたり、関係省庁への提言もしていきたい」と語っている。

[岩手日報2月18日] [河北新報2月19日] [東奥日報2月21日] [東奥日報2月22日] [東奥日報2月23日]

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