『社長のボヤキ』
2004.3.28

昨晩、ミッドナイトミーティング in ISLAMABADに出席し、それこそ、生まれてから最高の出来栄えの愛想を振りまき過ぎたのか、いまだにテンションが下がらない。
従って、今朝も早起きである。
西谷、中畑、坂本、鹿内、ラシッド、モグモグ、皆疲れているでしょう。
それにしても、次期ガバナー候補のアンソニーさんは良くやって呉れました。感激して居ります。ミーティングは大盛況で、イスラマバードの6クラブ代表格が顔を出し、アフガン難民の話やら、景気の話やらで、アッと云う間に1時間半を消化してしまった。
ロータリークラブとは不思議で魅力あるグループである。全然、生まれてこのかた、およそ会って話をしたことのない人間達がほとんど懐疑感もなく、コミュニケーションを取り始める。今回の旅行で、ロータリークラブは「ロータリー教」であると確信した。
スピーチ(日本語訳別紙)で、難民支援の必要性や、薬剤師の出来うる支援、加えて、「現状の日本が何をすべきか」「何が出来るか」について、かいつまんで話したつもりである。
難民を引き受けていたお国柄。いました、いました。強者がいました。
ロータリアンのNGO、今どき有名な、シャルマン・カブールを股にかけて、動いて今でも頑張っていると云う、Osman Ali Saad Eldinさん。キャンプでの活動写真を10枚程持って来て、プレゼントして呉れました。素晴らしいの一言です。
アンサリーさんも、「彼に聞けば何でも判るし、やるべきことも理解できる」と太鼓判を押す人です。御紹介します。

QATAR CHARITABLE SOCIETY
NGO in special consultative Status with the Economic and Social Council of
the United Nations
Osman Ali Saad Eldin
QCS Representative for PAK/AFGHANISTAN

ロータリークラブとNGOの合体、特に国連、WHO、UNHCR、WFPと連携して仕事をするのが理想形として考えていたのですが、理想形をすでに行われていたと云うこと自体、最高なのです。もう一段階上がることが今度は必要になって来るのでは?そこに必要になって来るのは、薬剤師の知恵と行動力なのであります。
「朝食の時間ですヨ」と腹が鳴っています。
アンソニーさん、親分格ばかり50人ほど集めていただきました。心から感謝です。
アンソニーさんがRC単独事業として、現在進行形で進んでいる、THE Cosmo Community Health Care Trustを視察して来ます。

パキスタン例会でのスピーチ原稿

親愛なるロータリアンの皆さん。
私は町田容造と申します。国際ロータリー第2830地区のアジア親善委員会委員長を今年の7月から務めることが予定されています。

私は日本の薬剤師として、自らの信念に基づき人々の健康増進に貢献するため2年前の2002年1月、パキスタン国境にあるアフガン難民キャンプを数名の仲間と訪問しました。
2週間にわたり数箇所の難民キャンプやデストリビューション ポイント、そしてUNHCR,WFP、WHOや日本大使館のオフィスを精力的にまわり、私は3つの結論を得ました。
一つ目は難民キャンプを含め現地の医療環境が劣悪なまま改善を見せない根本原因は「衛生思想の欠如」にあり、医療支援の中心は公衆衛生の基盤づくりにおくべきであること。
二つ目に、基盤づくりは可能な限り短期間に、しかも焦点を絞って行うことが必要であること。
そして最後に薬剤師が関わる支援策として「必須医薬品の国内生産体制」の立ち上げとWHOが提唱している「国家医薬品政策の策定支援」に力点をおくことでありました。

しかし実際に私のアイデアを具体化するにはどうしたらよいかたいへん悩みました。
この2年間は常にこのことが脳裏から消えることがありませんでした。
そしてさんざん悩んだ末に光をこのロータリークラブに見出したのです。
文明が進歩し続ける21世紀において、世界の平和と人類の幸せを願わないものは一人もありません。
ロータリークラブの奉仕の究極の目的は世界の平和と人類の幸せのための貢献であるといわれています。
図らずも、国際ロータリークラブのジョナサンB.マジィアベ会長は「Lend a hand」(レンド ア ハンド)という呼びかけを提唱しておられます。
ご承知のようにこれはロータリークラブの国際的な協力関係を強く呼びかけたものであります。そうです。今こそ私たち日本のロータリアンとパキスタンのロータリアンが手を結び合う時が来たのです。
親愛なるロータリアンの皆様、私どものプロジェクトにぜひ手を貸していただきたいのです。
それがひいては世界の平和と人類の幸せに結びついていくものと確信しております。

思い起こせば今から50数年前、私たちの国、日本は第2次世界大戦での敗戦により経済が疲弊し、衛生状態も最悪の状況でした。しかし私たち日本人は自ら努力したのはもちろんですが、世界各国の友人たちに支えられながら、今日の近代国家を形成してきました。
今こそ、私たちにとっても、自らの経験と能力をパキスタンそしてアフガニスタンのために注ぐ時期が巡ってきたのです。
日本の古いことわざに「義を見てせざるは勇なきなり」ということばがありますが、私は日本の薬剤師として勇気を持って皆さんとの共同作業に邁進したいと思っています。
親愛なるロータリアンの皆さん。再度呼びかけます。 Lend a hand, please!
ご静聴ありがとうございます。

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